2009年9月30日水曜日

オールスター

雨が降っている。
雨が降る毎に温度も下がり、秋が深まるのだろうか。
それにしても、この秋は暖かい。まだ、半袖の人も少なからずいる。
秋らしい秋は短いまま、冬になりそうだ。

映画の楽しみといえば、アクションを観てスカッとしたり、コメディで大笑いしたり、ラブストーリーでポワ〜となったり、映画によって様々な楽しみ方があるが、大好きなスターが大勢登場するオールスター作品もまた楽しい物だ。
あの人もこの人も出ているというのは、映画の筋云々ももちろん大事だが、スターを観ているだけでも嬉しくなるものだ。
頭に浮かぶオールスター作品というとこんな作品がある。

古い作品だが、オールスター物というとやっぱり『史上最大の作戦』だろう。
この映画は第二次世界大戦で連合軍がフランスのノルマンディに上陸した所謂ディーデイの戦いを描いた戦争映画だ。ロバート・ミッチャムやジョン・ウエイン、ヘンリー・フォンダ、エディ・アルバート、リチャード・バートン、クルト・ユルゲンスなどビックスターが総登場した。当時まだ無名だったショーン・コネリーなども登場しており、うっかりするとお気に入りのスターを見逃してしまうほどだ。当時40億円を掛けて作られており、金額的にも史上最大の映画だった。この映画の監督は複数いるが、筆頭は『素晴らしきヒコーキ野郎』のケン・アナキンだ。この手の映画は、普通の映画以上にリーダーシップが必要なんだろう。ジョン・ウエインやミッチャムなど錚錚たるスターを仕切れるなんて、誰でも出来ない能力だ。
因みに現題は『The Longest Day』と素っ気なかったので、水野晴朗さんが『史上最大の作戦』という邦題を付けられ大ヒットした。


この映画から大分と後年だが、やはり第二次世界大戦で決行された大作戦であるマーケット・ガーデン作戦を描いた『遠すぎた橋』がオールスターで映画化された。オランダやドイツに空挺部隊が降下し5つの橋を占領し、ドイツ軍の補給路を絶つ作戦だったが、苦戦を強いられ長期化した。後年、大きな失敗だったと言われている作戦である。
こちらも出演者は超豪華だ。ロバート・レッドフォード、ジーン・ハックマン、ローレンス・オリヴィエ、エリオット・グールド、マイケル・ケイン、ショーン・コネリー、アンソニー・ホプキンスなどなど。それに加え、ドイツ軍役ではドイツの将校役の定番であるマクシミリアン・シェルやハーディー・クリューガーが出演している。
監督はリチャード・アッテンボローと凄い布陣で大金を掛けて作られたが、やはり失敗した作戦を映画だったからか、映画も期待以上のヒットには至らなかった。


オールスターと言えば、忘れてならないのはジョン・スタージェスだ。『荒野の七人』や『大脱走』を撮った監督だ。『荒野の七人』では、ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、ロバート・ボーン、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、イーライ・ウオラックなどのスターを使い、黒澤明の『七人の侍』を見事に娯楽作品として西部劇にリメイクした。更に『大脱走』では、リチャード・アッテンボロー、スティーブ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ドナルド・プレザンス、デビッド・マッカラムなど、やはり豪華なスターで第二次世界大戦で実際にあったドイツの捕虜収容所からの大脱走を描き、大ヒットした。多くの登場人物を際立たせ、個々のエピソードも生かしながら幹のストーリーを進めて行く技術は凄いの一言である。


パニック映画もオールスター物が多い。映画が華やかなるし、パニックのスケールも大きく感じる。『大空港』から始まる『エアポート』シリーズなどが良い例だろう。主役のディーン・マーチンやチャールトン・ヘストンが活躍し、周りを豪華なスターが固めていた。シリーズでは、機長役にジャック・レモンやアラン・ドロンも主演しており、作品の出来はさておいても華やかな作品である。
忘れてならないのは、シリーズを通して、ジョージ・ケネディが出演していることだ。シリーズとはいいながら、ストーリーは全く別物で、ジョージ・ケネディの役どころも別だけど、エアポート名物となっている。


パニック物では、アーウィン・アレンの制作した作品も華やかだ。
『ポセイドン・アドベンチャー』では、ジーン・ハックマンやアーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、シェリー・ウィンタース、ロディ・マクドウォールなどなどが出演したし、『タワーリング・インフェルノ』では、ビックスターのマックイーンとポール・ニューマンが共演している。『タワーリング・インフェルノ』は、脇役も豪華で、ウィリアム・ホールデン、ロバート・ボーン、リチャード・チェンバレン、フェイ・ダナウェイ、ロバート・ワグナー、ジェニファー・ジョーンズにフレッド・アステアまでが出演している。


という訳で、オールスター作品は、華やかで楽しい作品が多いが、吹き替え版も、また楽しい。
マニアックな楽しみ方ではあるが、吹き替えの声優もやはりオールスターになるからだ。

という訳でオールスター作品は楽しい物である。


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(=^・^=)kinop

2009年9月29日火曜日

ハウマッチ?

写真の車、いったいいくらぐらいの御値段か分かるだろうか?

フランスのブガッティが製造・販売しているスーパーカーである。
エンジンはW16という形式であまり聞き馴染みがないと思うが、V8が2個並んでいるからW16ということである。
16気筒にターボチャージャーが4個付き、総排気量は8リッター。最大出力は1001馬力。最高速度は時速407kmで、時速100kmに達するまで僅か2.5秒というから驚きである。
ボディにはカーボンやアルミを使い、ホイールはマグネシュウム、室内もレザーで見るからに超高級。エンジンを起動し、高速走行する時は通常時から2段階で車高を下げることができ、車体後部からリアウィングを出して角度や高さも調節可能だ。
さて、贅沢の限りを尽くしたモンスターマシーンの気になる御値段は・・・


なんと、税込で1億9900万円!?


高いというか、想像の範疇を超えている。メルセデスのマクラーレンSLRが1台で5000万円。それを聞いただけでも驚くのに、そのSLRが4台も買える御値段というのだから、言葉も出ない。
では、お金を持っていたら誰でも売ってくれるのかというとそうではない。ブガッティが、ブランド・イメージを守るため、審査をして投機目的などいかがわしい人物には売らないそうだ。
めでたく契約が成立すると、まずは5000万円を支払い、ファーストクラスでフランスのブガッティの工場に招待され、サイズの調整やオプションの決定を行い、ブガッティ敷地内のテストコースで試乗を行う。
車が出来上がれば残金を支払い、納車の運びとなる。
少なくとも月刊自家用車の値引き交渉もなければ、納車時ガソリン満タンなんて小さな話もないだろう。

因みに、ベイロンだが、タンクには100リッターの燃料が入るが、時速405km走行時の燃費はリッターあたり800mなので、仮にそのスピードを維持したら12分でタンクが空っぽになる計算だ。
何だか分からないが、私の常識には全く当てはまらない別次元の車である。

買えるはずはないが、一度は乗ってみたい物だ。
ブガッティのサイトでコンフィギュレーターのメニューを選べば、車体の色やインテリアの色を指定し、好みのベイロンをデザインしてPDF化してくれる。
後は、オーダーシートをプリントして、最寄りのディーラーを確かめ、連絡すれば良い。
購入を検討している人は、一度オーダーしてみれば如何だろうか。


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(=^・^=)kinop

2009年9月24日木曜日

責任者出て来い!

「わがまま勝手なことばかり申し上げまして、お叱りの言葉もございましょうが、こんなおもろない漫才聞きとうないわ〜い!というお叱りの言葉もなくご静聴賜りまして誠にありがとうございました。これひたすら、わたくし一人の人徳の致すところでございます。笑いこそ健康の栄養素!凝りと疲労の回復剤。笑え。笑え。笑う門には福来る。皆様のご健康とご発展とを心よりお祈り申し上げ、ボヤキ講座予定終了でございます。」

このフレーズ、懐かしいとお思いの人も少なからずいらっしゃると思う。
この後、「何ぐちゃぐちゃ言うてんねん。この泥亀!」「おかあちゃん、ごめんちゃい。」と続く。
ぼやき漫才の人生幸朗・生恵幸子の締めのくだりである。
牛乳瓶の底のような眼鏡をかけて、当時流行りの歌謡曲の歌詞に文句を付け、最後に「なめてたら承知せえへんぞ!責任者出て来い!」と怒鳴っていた。
桜田淳子の歌で、♪去年のトマトは硬くてまだ青かったは〜♪今年のトマトは真っ赤になった〜、という歌詞に、「トマトは赤なるのに1年も掛かるんか!1年も経ったら腐ってしもとるは!馬鹿もん!責任者出て来い!」という漢字でぼやいていた。
語り口調が素晴らしく。血圧を上げて、少し噛みそうになりながら、一気にぼやく。良いタイミングで、相方の生恵幸子さんが、「あんたいい加減にしときや!しまいに怒ってきはんで!このよだれくり!」と突っ込む。
生恵幸子さんは、金切り声で、大阪独特の言葉で突っ込むのだが、大変お綺麗な方で品もあったので、ちっとも嫌な感じになることはなく、幸郎さんが乗りやすいように支えていたように思う。
年配の漫才師の方が大勢いらっしゃったが、中でもこの御二方がずば抜けて面白かった。ぼやきなんだけど悪口ではなく、親戚の面白い祖父さんがテレビ見ながら文句を言っているような感覚だった。

因みに何故急にこの御二方の話をしたかと言うと、昨日暇つぶしにYouTubeを観ていたら偶然この二人の漫才を目にしたからだ。見入ってしまい、パソコンの前で大爆笑してしまった。久々だったからではなく、本当に面白かったからだ。
いくら名人と呼ばれた人でも、年代が違うと感覚も違い、ちっとも面白くないことがあり、相対的に見ると同世代か少し若手の漫才が面白く感ずる。
しかし、人生幸郎さんの話芸は別格で、上手く表現出来ないがぼやきの内容より、その語り方が魅力溢れているのだ。だから、年代にとらわれず笑えるのかも知れない。
それに、お二人も芸にも品があり、観ていて嫌な気分にはならないのも大事なことだと思う。思えば、島田洋之助・今喜多代、夢いとし・君こいしなどなど、この時代の方々は、皆さん品があったように思う。
因みに島田洋之助・今喜多代のお二人は、島田紳助、さん、島田洋七さん、いくよ・くるよさんの師匠である。

人生幸郎さんは、明治生まれの漫才師で、1982年に74歳で亡くなられた。生恵幸子さんは、幸郎さんが亡くなった後は、幸郎さんを偲ぶ番組には出演されていたが、一線からは退かれ、2007年に83歳で亡くなられた。

今、もう一度観たい漫才というとやっぱり人生幸郎・生恵幸子のぼやき漫才かな。あの「責任者出て来い!」をもう一度聞きたいなあ。

2009年9月22日火曜日

マット・デイモンって面白い

この週末にマットデイモン主演の『ボーン・アルティメイタム』を観た。お馴染み大ヒット作ジェイソン・ボーン シリーズの三作目である。今まで三作目はどうなのかと勝手に思い込んでいるところもあり、見なかったのだが、なんとなくTSUTAYAで目に留まり観たくなった。
結果はというと、大変スピーディな展開でアクション満載、申し分ない出来上がりだった。主役のマット・デイモンの精悍さが今回も画面に溢れていた。いやはや、凄いの一言である。
このマット・デイモンだが、頭も良くってハーバード大学の出身である。映画の世界に入って、幼なじみであり親友のベン・アフレックと『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本を書いて、アカデミー賞ももらった才能のある俳優さんだ。
『レインメーカー』など好きな作品も多いが、なんと言っても彼の雰囲気が大好きだ。そこらの気の良いおにいちゃん風なんだけど、やることは超一流というのが素晴らしい。
という訳で、ネットで彼のことを色々調べていたら面白いものを見つけたので紹介したい。

アメリカのトーク・ライブ番組で『Jimmy Kimmel Live!』という番組があって、ホストのジミー・キンメルはマット・デイモンの友達だそうだ。そんなこともり、キンメルは番組でよくマット・デイモンのことをからかっているらしく、いつも番組の最後に「マット・デイモンには悪いが時間が来てしまった。」とお決まりのジョークを言ったりしているそうだ。ある日、初めてマット・デイモンがゲスト出演したのだが、キンメルが彼の経歴を事細かに説明したものだから、時間がなくなって肝心のトークが出来ずにマット・デイモンが怒り来るってスタジオを後にしたそうだ。これもマット・デイモンも洒落っ気で、本当は楽しんでいたそうだ。
そんなやり取りが合って、キンメルの恋人であるサラ・シルバーマンがゲスト出演したとき、シルバーマンが告白することがあるといってこのビデオクリップを見せた。これが、笑えるのだ。
そのビデオがこれだ。




もちろん、マット・デイモンの悪ふざけなんだけど、かなり笑えるビデオクリップだ。
そこで、この仕返しにキンメルが作ったビデオクリップが更に笑えるのだ




このビデオ、ぼけっと観ていると損をする。ベン・アフレック以外にハリソン・フォード、ブラッド・ピッド、キャメロン・ディアスにロビン・ウイリアムスと豪華な面々がのりのりで登場する。
ハリソン・フォードがちょこっと出るシーンなんかお腹抱えて笑ってしまった。

良いなあ、マット・デイモン。


2009年9月14日月曜日

B級?

秋晴れ。
風も心地良い朝だ。
台風が来るらしく、これからは下り坂だそうだ。

映画には、アカデミーやカンヌに登場するような作品もあれば、低予算のインディーズ系の作品もあるし、大ヒット映画の二番煎じの作品もある。
大作と呼ばれながらとんでもない作品もあるし、低予算だから悪いという訳でもない。もちろん資金が豊富であることに超したことはないが、結局は中味の問題である。
低予算で無名の監督、無名の俳優を使い、分かりやすい娯楽作品を作るとB級作品と呼ばれることが多い。
ビデオショップに行くと流行の映画をもじったタイトルに似たジャケットの作品を目にする。『ジュラシック・パーク』がヒットした時なんかは、ジュラシックなんちゃらというタイトルの作品がたくさん並んだし、『エイリアン』や『バイオハザード』なんかも類似タイトルがずらりと並んでいた。安易な発想だが、それなりに需要があるのだろう。だけれども、大概は期待を裏切る出来栄えだ。
タイトルから見ても、これは絶対にB級だと分かる作品もある。『死霊の盆踊り』、『ドラゴン対アマゾネス』、『クイーン・コング』なんて、良い例だ。死霊と盆踊りなんて発想自体、呆れるを通り越して感心してしまう。『クイーン・コング』はギリシャ映画だったと思うが、内容もかなりひどかったが、声優界の超ベテランの広川太一朗さんと小原乃梨子さんが吹き替えれば面白くなるかと実験的な要素を謳い文句に、吹き替え版だけを公開したことがある。結果は、さすがのお二人でもどうにもならなかった。
そんなB級作品と呼ばれる作品の中にもキラリと光る作品はあり、その後に大きな作品を手掛けたり、大スターが生まれることもある。
有名なのは、『トレマーズ』という地中に潜むモンスターと人間が戦う娯楽作品だ。この映画の主人公が、どんな役でもこなすケビン・ベーコンだ。監督は、『愛が微笑む時』や『シティ・スリッカーズ』のロン・アンダーウッド。
まず、話のテンポが良く、地中に潜むモンスターと人間がどう戦うかという単純なテーマなので、ストーリーが非常に分かりやすい。
個々のエピソードも良く考えて作られていて、地中のモンスターが振動を感じて襲って来るという設定が効いている。
登場人物も、皆個性的で良い味を出している。中でも兵器マニアの夫婦が自宅の地下室からあれやこれやと武器を持ち出し、ランボー張りの活躍をするのが楽しい。
そもそも、地中のモンスターというのが、B級ならではのアイディアだ。地表に顔を出すのはわずかだから、予算も抑えられるし、逆に姿が見えないスリルが味わえる。
笑えるシーンも多く、それなりにスリルもあって、これぞ娯楽作品という素晴らしい作品だ。
変な言い方だが、B級中のB級と呼べる作品だ。
同じ様に徹底した娯楽作品には『グリッター』という作品もあるが、やはり分かりやすく、テンポもよく、キャラクターが立っていて、面白い。金ばっかり掛けて、作者の独りよがりの作品なんかと比べると、こういう作品の方が断然面白い。観ている人は、極々普通の人だということを忘れ、分からない奴が悪いというのは、作者の傲慢である。如何に観客を楽しませるかに軸足を置くことを一番に考えているのが、このロン・アンダーウッド監督だ。
セリーズ・シャロン主演のキングコングのベースとなる『猿人ジョー』を題材とした『マイティ・ジョー』、4人の幽霊の思い残したことをロバート・ダウニーJr.が叶えていくハートフル・コメディ『愛が微笑む時』、都会に疲れた男達が荒野を旅する『シティ・スリッカーズ』など、どの作品も娯楽に徹底し、必ず笑いもあり、ハートフルな映画なら必ず涙するような場面も用意している。何よりも好きなのは、皆ハッピーエンドなのだ。
作品数が少ないのが、唯一残念なことである。

B級だと侮るなかれ。
中には彼のようなダイヤモンドの原石もいるのだから。


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(=^・^=)kinop

2009年9月8日火曜日

リオッタとペシ

今朝も日差しは強いが、空気はひんやりしている。
半袖のシャツも後もう少しかな。

映画スターには、レッドフォードやマックイーンのようなかっこいいヒーローもいれば、脇役とは言わないが強烈なキャラクターが持ち味の役者もいるし、毎回カメレオンのように役柄に合わせてキャラクターを変える役者もいる。
強烈なキャラクターといえば、どんな役者さんがいるだろうか。

レイ・リオッタなんかは、そういう役者の名優だろう。濃い顔であるが、どちらかといえば男前の部類である。ところが、彼の目はどこか虚ろで違う世界にいる。自分の内にあるルール以外は存在しない偏執的な人間を演じさせたらピカイチである。
『不法侵入』の警官や『乱気流タービュランス』の連続殺人犯なんて、その典型だろう。そういう人物を演じていると知って観ていても、ゾッとしてしまう。

レイ・リオッタと『グッド・フェローズ』で共演したジョー・ペシも強烈だ。『グッド・フェローズ』では、異常にテンションが高くかっとなると銃を撃つ。食事をしてようが、飲んでいようが、お構いなしだ。しかし、仲間や母親には優しく二面性があり、常に危うい空気を出している。結局は、その性格が災いして命を落とすことになるが、ペシにしか出来ない狂気は圧巻である。
ペシが凄いのは、狂気を演じるだけでなく、コメディも演じれるところだ。『リーサル・ウエポン』シリーズのレオ役が有名だが、お勧めはマリサ・トメイと共演した『いとこのビニー』である。この映画では、ラルフ・マッチオが田舎町で強盗殺人犯に間違われ、弁護士になったと聞いていたいとこのビニーに助けを求めるのだが、黒い皮ジャンにブーツを履き、マリサ・トメイ演じるイケイケねえちゃんの彼女を連れて現われる。見た目は街のあんちゃん、ねえちゃん。そんな二人が事件を解決していくのが楽しい法廷劇の秀作だ。
単なるドタバタでない証拠に、マリサ・トメイは素晴らしい演技でアカデミー賞の助演女優賞を受賞した。
コメディのペシは、いたって真面目に行動する人物を演じていて、無暗におどけたりすることもなく常に真剣だ。それが周りからずれているなんて気にしない。だから、そのギャップが観ていておかしいのだ。
笑わない目。それは狂気を演じてもコメディに出演しても変わらない。

まだまだ、こういう役者はたくさんいる。『ミシシッピー・バーニング』でFBI捜査官を演じたウィレム・デフォー、『コン・エアー』や『スパイ・キッズ』など多くの映画に登場したダニオ・デルトロなどなど。彼らを個性的な役者と言ってしまうのは簡単だが、それぞれの持ち味は全く違うし、彼らにしか出せない魅力も大きい。

今夜は『いとこのビニー』でも観ようかな。

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(=^・^=)kinop

2009年9月7日月曜日

ナチュラル

今朝も秋晴れ。
というか、少し暑い。
夏が悪足掻きしているみたいだ。

『明日に向かって撃て』や『スティング』のロバート・レッドフォードが70歳を超えたと聞くと、自分も歳をとったと実感する。
ポール・ニューマンやスティーブ・マックイーンもそうだが、彼もまた悪役が出来ない俳優だ。
レッドフォードはどこをどうしても、かっこいいからだ。ファンの誰もが彼の汚れ役や悪役なんか観たくもないと思っている。
永遠にブロンドヘアーにブルーの瞳のレッドフォードが颯爽と活躍する姿を観たいのだ。

かつて、マックイーンはスピルバーグに『未知との遭遇』の出演を懇願されたそうだ。しかし、マックイーンは脚本に涙するシーンがあったため、「良い映画だが、涙する役は演じられない」と断ったそうだ。
ブラッド・ピットは、二枚目の好青年のイメージが定着するのを嫌い、テリー・ギリアム監督の『12モンキーズ』では精神を病んだ異常者役に挑んだ。だが、ファンが望むのは、やはりかっこいいブラピだろう。
ハリソン・フォードも『ホワット・ライズ・ビニーズ』で珍しく悪役を演じた、幾ら悪いことをしても悪人には見えないまま、映画は終わってしまった。

役者には様々なタイプがいて、彼らはヒーローでなければならない役者だろう。
彼らが望む望まないに関係なく、ファンはそう思っている。

そういう意味で『ナチュラル』はやり過ぎと言ってもいいほど、バリー・レビンソン監督が、レッドフォードが如何にかっこいいかを主題に作った映画だ。

レッドフォード演じる主人公ロイ・ハブスは、メジャーリーガーの試験を受けるため、愛する女性グレン・クローズに成功を誓い旅に出る。しかし、精神を病んだ女性に自殺の道連れとして銃で撃たれ、メジャーリーガーに成らぬまま16年の歳月が流れた。
弱小球団ニューヨーク・ナイツにスカウトされた時は40歳間近、監督もお荷物と決め付け、バッティング練習もさせない有様だった。
しかし、ハブスのメジャーリーガーとして活躍する熱い思いは消えることなく彼の中で燃え続けていた。
そんなある日、主力選手の不甲斐なさに腹を立てた監督が、ハブスにバッティング練習を命じた。誰にも期待されることなくバッターボックスに立つハブス。
しかし、ピッチャーが投げる球を軽々と柵越え。それも何発も続け、彼の実力を知らなかった監督を驚かせた。
4番の選手が外野フェンスに激突死したことも重なり、遂にハブスはメジャーリーグの4番として活躍する。
ハブスの活躍に刺激され、戦意喪失ぎみだった選手達も活躍し、快進撃が始まった。
しかし、監督がオーナーを兼ねているチームは優勝しなければ、今シーズン限りで大株主の判事に乗っとられる運命にあった。
優勝まであと一勝と迫った時、判事の指図でハブスが付き合っていた女性キム・ベイシンガーに薬が入った食べ物を飲まされ入院してしまった。更に判事はハブスに大金を渡し、試合に出場しなければ、過去の事件を公表すると脅しをかけた。
判事の工作で、ハブスは、また掴みかけた夢が手からすり抜けていくのかと落胆していた。
そんな時、故郷に残し球場で再開したグレン・クローズが現われ、ハブスに憬れる多くの少年達がいることや、ハブスが素晴らしい選手であることを告げる。
その言葉に消えかけた心の内にある野球への思いは燃えだし、今シーズン限りでの引退を決意して、病も癒えないまま最終戦に挑む。そうして迎えた最終戦。いよいよ彼の野球人生をかけたゲームが開始した。

と、浜村純じゃないが、これ以上は書くのをやめておこう。
とにかく、伝説と呼ばれる選手には、こういう逸話がなければならないというツボの全てを押さえた映画だ。

◆伝説のバット Wonder Boy
野球を愛し、息子に夢を持たせたハブスの父親が亡くなった時、庭にあった木に雷が落ちる。ハブスはその木からバットを削り出し、Wonder Boyという名と雷のしるしを焼き付ける。やがて、メジャーリーガーとなったハブスが、Wonder Boyを握りバッターボックスに立った時、空には雷鳴が響き、ボールを打ち潰す打球を放った。
それからハブスの活躍にあやかりたいチームメートは右袖に雷のしるしを縫い付け、いつの間にかチームのマークになってしまう。

クライマックスにもWonder Boyに絡んだエピソードが織り込まれていて、全編を通してヒーローはこういうものだということを描いている。
ある意味、臭いと思うほど徹底した演出だ。

色々考えずに感動したい人には打って付けの映画であることは間違いない。


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(=^・^=)kinop

2009年9月1日火曜日

なぜDVDにならない?

暑い日もあるが、朝夕は涼しくなり、秋の空が広がるようになってきた。
今日も空には雲がほとんどない快晴だ。

私が映画にのめり込んだのは、中学生の頃である。
親父が連れて行ってくれた『ポセイドン・アドベンチャー』という海洋スペクタル作品を観たことがきっかけである。
それまでも、テレビで映画は観ていたし、小学生の頃は、ゴジラや何やと映画館に行ったこともあった。
だが、映画館の大きなスクリーンで、迫力ある大音響で本格的なスペクタルは観たことがなかったから、『ポセイドン・アドベンチャー』を観たときの衝撃は、すごく大きかった。
大津波に飲み込まれ転覆するポセイドン号。大爆発とともに船が回転し、船底が海上に姿を見せる。大広間では、新年を祝う人達が転げ落ちる。
それまで観た映画とはスケールも迫力も違い、本当に驚いたし、映画の魅力を感じた。
それ以来、映画は大好きだ。

その頃は、ビデオなんて物はなかったから、テレビで観る映画も、その時に観なければ次はいつ観れるかは分からなかった。
特に小品ながら良い映画は、再放送される可能性も低くて、大人になってもまだ観れていない作品も多い。
そういう作品はたくさんあったが、特にお勧めの映画を紹介したい。
まあ、紹介されても観る術がないから、困ったものだが、タイトルだけでも覚えておいてほしい。

・パリのめぐり逢い
クロード・ルルーシュ監督とフランス・レイ音楽の大人のラブ・ストーリーだ。
出演は、イブ・モンタン、アニー・ジラルド、キャンディス・バーゲン。
セリフのないシーンで見せるモンタン、ジラルド、バーゲンの表情が素晴らしく、フランシス・レイの音楽とあいまって何とも言えないかっこよさが良い。
・さらば夏の日
『個人教授』のルノー・ベルレー主演の青春映画だ。
青年医師のベルレーが、彼女と弟と地中海を旅し、父との和解、魅力的な女性との浮気など様々な経験をし、彼女と別れ夏の日が過ぎ去っていく様子を描いた作品だ。
言葉で説明出来ない映画の雰囲気や味わいがある。この映画も音楽はフランシス・レイだ。
・流れ者
この映画もクロード・ルルーシュとフランシス・レイのコンビによる作品だ。
ただし、この作品はラブ・ストーリーではなくサスペンスである。
主演は『男と女』のジャン=ルイ・トランティニアン。偽装誘拐で大金を得ようと、仲間達と計画を実行するのだが、いろんな問題が起こりハラハラドキドキ。
テンポもよく、どんでん返しもあり、楽しい映画だった。
何よりお気に入りのトランティニアンが主演というのが嬉しい。
・テキサスの五人の中間
ヘンリー・フォンダ、ジョアン・ウッドワード、ジェースン・ロバーズなどが出演した一風変わった西部劇である。
銃の撃ち合いもなければ、酒場での喧嘩もない。年に一度のポーカーに成り行きで大金を賭けたフォンダが倒れて、妻のウッドワードが代わりに勝負するのだが...
この映画はストーリーを説明したら楽しめないから、ここまでで止めておくが、観たあとには呆気にとられるはずだ。
ジョアン・ウッドワードがすごく美しく、彼女を観るだけでも値打ちがある。因みにウッドワードはポール・ニューマンの奥さんである。

携帯だとこれが限界。
まだまだ紹介したい作品があるので、WEBの方で紹介しようと思う。

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(=^・^=)kinop