2010年3月17日水曜日

踠く


長い冬も、もう終り。
花咲く春はもうそこだ。

もが・く 2【▼踠く】
(動カ五)
①手足をばたばたと動かしてもだえ苦しむ。「水におぼれて—・く」
②苦境を逃れようとあれこれする。「いくら—・いても金はできない」
大辞林 第三版

踠くの「踠」は足と腕。
苦しくて足と腕をばたつかせることから、踠くという意味を表している。
原義は、「かがむ」である。
最近は、踠く前に諦めて降参してしまうことが多いようだ。
皆がそうではないが、傾向としては打たれ弱い人が増えている。
いろんな課題を与えられ、上から押し付けられると屈みこむけど、踠かずに押しつぶされてしまう。
程度にもよるが、諦めが良すぎるようだ。
そういう人に、俺が若い頃はこうだったとか武勇伝を語っても、反発は買うが納得はしないだろう。

人間が飛躍するには、必ず課題が必要だ。
何も問題ないところに知恵や工夫は生まれない。
難しければ難しいほど、解決した時に得るものは大きいし、自信につながる。
しかし、そのためには、先ず踠かなければならない。
踠き苦しむからこそ、どうにかしようとするのである。
「踠」の原義は、「かがむ」とあったが、一旦 屈まなければ飛躍はないことに通ずるように思う。
人間は、直立したままではジャンプ出来ないものだ。
必ず膝を折り曲げ、姿勢を低くし、屈み込み、全身の力を使ってジャンプする。
これと結局は同じことで、課題を解決しようと踠き苦しみながら、あれこれ考え乗り越えるから、飛躍があるのだ。

偉そうにいう訳ではないが、苦しいことを避けると楽ではあるが、何も生まれない。
若かろうが、歳をとっていようが、生きている限り、踠き続けないといけない。
救いの手も踠いている者にしか差し出されないものである。
今、1年生の新人君たちを育成しているが、良い意味で踠いて欲しいと願っている。

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